今まで多くの飲食店にかかわってきて思うことは
オーナーさんや店長さんは割と料理人が多いということ。
飲食業界に入って料理人として経験を積んだら
やはりいつかは自分のお店を出して自分の料理を提供してみたいと思う方が多いのだと思います。
逆に、サービスをする人で
自分のサービスを…と思ってお店を出す人は少ないのではないでしょうか。
大企業などの社長さんは料理やったことなくても
サービスをやったことがなくても
「会社を経営していくノウハウ」を知っていれば
うまく利益を上げて、料理やサービスはスタッフに任せていけばいいのでしょうが
小さなお店のオーナーさんは
オーナーさん兼スタッフみたいなお店が多いので
オーナーさんの考え方に「経営者」という意識が少ない方が多いような気がします。
いい食材を使っておいしい料理を準備して
「さていつでもお客さんどんとこい、自慢の料理で満足させる」
という感じのところが多いですが
やっぱり計画的に宣伝や集客をしないと
人に知ってもらうことすらできないと思います。
いい食材といい料理というのは
食べた後のお客様の感想です。
自信のある料理を食べてもらうには
それを知ってもらって来店してもらうことから始まります。
この辺りを意識できていないオーナーさんや店長さんが多いですね。
そして料理に自信がある人ほど
お客様や他人のアドバイスに耳を傾ける人は少ないです。
大企業なら企画をする人、宣伝や集客をする人、事務処理をする人、料理を作る人、それを提供する人などと
たくさんの人が役割分担をして全体の事業が成り立っていますが
小さな会社や店舗だとそんな専属のスタッフはいませんので
オーナーさん自らが企画や集客、事務的作業やスタッフの指導など
すべてを行わなければいけません。
料理人店長さんは料理の勉強はするけど
そのあたりの勉強はあまりされていないように思います。
もちろん世の中には完ぺきにこなされている方もいらっしゃるとは思いますが、
大半は勉強不足です。
なので売り上げが落ち込んだ時に
対処する方法がわからずに
安売りをしてみたり
無料サービスをしてみたり
知人に電話して来店のお願いをしてみたり
SNSで毎日お店に来て来てアピールしてウザい人と思われたり(笑)
悪循環なことで頭がいっぱいになってしまっているように見えます。
実際、私が関わってきた飲食店の中にも
そのようなことをして
結局多額の借金をしたり
借金を抱えたまま廃業したというところもありました。
やはり売上を安定的なものにしていくには
経営者としての勉強も必要ですね。
ひどいところは
「原価率」とか「ランニングコスト」とかそういう話をすると
専門用語はわからないという人もいます(笑)
こういう人はもはや何のために自分のお店を出したのかと
聞いてみたいところです。
誰でも最初は
「いつもお客様でいっぱいで料理にも満足してくれて売り上げも順調に上がって
将来は弟子ができたり2店舗3店舗と順調に増やして…」という思いで始められたと思います。
それがいつの間にか毎月の支払の心配をしているという現実。
そういう方が少しでも前向きに頑張っていけて
さらにはお店の経営も順調にいくように
経験をもとに何かを発信できたらいいなと今思っています。
ちなみに飲食店での役割の中で
私が経験したことは
接客、ちょっとした調理(料理人ではないのでレシピなどには携わってないですが商品開発やメニュー構成などには参加してました)
経理など事務全般、広告やDMの作成、営業、販促、イベントの企画、ホームページやSNSなどのネット管理、
スタッフ指導、数字の管理などです。
これだけ経験すると全体が見えてくるようになると思います。
うまくいかないときに何をしたらいいのか。
そのあたりもまとめていきたいと思います。